「日本語教師養成・研修推進拠点事業(中国・四国ブロック) 研修会」を開催しました

JLTTP 開催報告 開催報告

日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(中国・四国ブロック)として、2026年9月5日(土)に「日本語教師養成・研修推進拠点事業(中国・四国ブロック) 研修会」を開催いたしました。

「日本語教師養成・研修推進拠点整備事業における他ブロック(九州・沖縄)の取組報告」

はじめに、橋本直幸氏(福岡女子大学 教授)をお招きし、「日本語教師養成・研修推進拠点整備事業における他ブロック(九州・沖縄)の取組報告」と題しご報告いただきました。

報告では、九州・沖縄ブロックは福岡女子大学を拠点校として「日本語教師養成コンソーシアム九州・沖縄(CJTT九州・沖縄)」が組織されており、大学、日本語学校、自治体、NPO等が連携し、研修部会・調査部会・キャリアサポート部会・若手教師連携部会の4部会体制で活動しているとの説明がありました。また、令和5年度以降、教員養成シンポジウムやオンラインセミナー、大学生交流会、若手教師の交流会、企業ヒアリング調査など多岐にわたる取組が実施されており、令和8年度も生成AI活用や態度涵養をテーマとした研修講座、専門家による日本語教員養成講座などが継続的に展開されていると述べられました。今後については、地域で安定的に日本語教師を輩出できる体制づくりと、多様化する日本語教育ニーズに対応する地域ネットワークの形成を目指したいとの展望が示されました。

九州・沖縄ブロック独自の取り組みについては、中国・四国の先生方も関心を持たれ、休憩時間でも活発な意見交換が行われていました。

「中国・四国ブロックにおける日本語教育人材の実態および研修ニーズの調査報告」

続いて、渡部倫子氏(広島大学 教授)より、「中国・四国ブロックにおける日本語教育人材の実態および研修ニーズの調査報告」がなされました。

中国・四国の9県を対象としたアンケート調査の結果、回答者の所属・立場・資格・参入経路は多様であり、非常勤やボランティアを起点とするキャリア形成が目立つことが示されました。研修参加については、日程や地理的な距離が障壁となり、4人に1人が年間を通じて一度も参加していない現状が報告されました。研修ニーズについては、最新の教授法やICT活用など、横断的な研修分野への高い需要が確認されました。連携面では、情報の分散、日本語教育の空白地域、ボランティア依存構造といった課題が挙げられ、教員・研修講師の育成やネットワークの入口の多様化に向けた議論が今後の課題として提示されました。

特に、416件にのぼる自由記述から浮かび上がった「人とつながりたい」「情報が欲しい」という現場の切実な声は、教育現場の実態を映し出すものでした。また、ボランティアに依存せざるを得ない現状や、資格を取得しても働く場がないという声からは、養成・研修の充実だけでなく、地域全体で日本語教育を支える基盤づくりが求められていることが報告されました。

協議

協議の際には、報告で取り上げられた課題について参加者間で議論や意見交換が行われました。

教員・研修講師の待遇、機関間の連携不足、日本語教育の空白地域、ボランティア依存構造など論点をめぐり、各県・各機関の立場からそれぞれの現状や工夫が共有され、活発な意見交換となりました。今回の協議を通じて、中国・四国ブロックにおける日本語教育人材ネットワークの構築に向けた具体的な方向性を考える貴重な機会となりました。

温かい雰囲気の中、研修会を終えることができました。
次回のイベントでも、皆さまとお会いできることを楽しみにしております。